伊勢神宮御神木祭とは…
20年に1度行われる、伊勢神宮の「式年遷宮」にて、新たに神殿が建て替えられ、御神体も新たな神殿に移されます。
その際に、御神体を収めるための新たな器になる材を「御樋代木(みひしろぎ)」といいます。 その「御樋代木(みひしろぎ)」採る木材が「御神木」と呼ばれます。 御神体に最も近づく御神木の伐採には、 「御杣始祭(みそまはじめさい)」と呼ばれる特別な祭事が行なわれます。 この「御杣始祭(みそまはじめさい)」を皮切りに「御神木」を送り出す為、地元である木曽、裏木曽にて行われる祭が 伊勢神宮御神木祭です。
御神木祭の様子
この御神木は内宮と外宮の2本を必要とし、それぞれが無節の上質な材であること、 清らかな流れに近い清浄な土地にあることなど、数多くの要件を満たさなくてはなりません。 また伐採では2本の先端を交差させて倒すため、お互いが届く距離に生えていなくてはなりません。 そんな厳しい条件をクリアし、御神木となる木が決まると、伐初(きりはじ)めの儀式がおこなわれます。
伐初(きりはじ)めの儀式が終ると、いよいよ斧(よき)入れです。 三方向から斧を入れる、「三ツ緒切」という伝統の技を使うことで、正確な方向に安全に倒す事ができます。
切り倒された木は,、護山神社に収められ、「御神木」となり、その姿をお披露目し、地元の人々は、伊勢神宮までの道のりの安全を祈願し、お奉りします。安置された御神木は、氏子がかがり火を焚きながら夜を徹して守ります。
翌日、「御神木」は地元奉賛者の行列に引かれ、広く地元の人々にお披露目されます。
トラックに載せられた「御神木」は奉送式を終えるといよいよ伊勢までの長旅に出発します。
旅立った「御神木」が立ち寄る各地域で神事や祭礼が開催されます。