人は、身内の方を亡くしても、その人をいつも身近に感じていたいと思うものです。
亡くなった方の霊は、この世にとどまっていつでも子孫を見守ってくれているという、日本の伝統的な考えは今も生き続けているのです。
祖先がいなければ私達は生まれていないはず、祖先のまつりとは、そんな生命のつながりの大切さを身近に感じるものなのです。
ここでは、御霊舎のまつり方について詳しい解説を致します。
祖先のまつりに関しては、他にも次の内容を解説しております。
御霊舎を設ける場所
御霊舎は、神棚とは別の場所に設けますが、間取りなどの関係で、神棚の下や隣に設けることもあります。御霊舎を神棚の下に設ける場合は、神棚を大人が見上げる位の高さに、御霊舎は上半身の高さに設けます。 また、神棚の隣に設ける場合は、御霊舎の位置をやや低くするか、それが出来ない場合は、神棚との座位を考えて並べます。 御霊舎をおまつりする場合には、近くの神社にお願いしてお祓いをして頂きましょう。
榊を供える
お酒を供える
水を供える
塩を盛る
お米を盛る
瓶子,水器,平瓮を供える時に使います
霊璽(れいじ)について
霊璽は仏式の位牌にあたるもので、御霊代(みたましろ)とも言われます。 その形状は、木主(もくしゅ)、笏(しゃく)、鏡、幣串(へいぐし)などがありますが、故人の意志によっては遺品などをあてる場合もあります。 霊璽の表面には霊号が、裏面には「何年何月何日帰幽享年何歳」などが墨書きされ、合祀祭までの間、仮御霊舎に安置されます。 神葬祭には、仏教の戒名にあたるものがありません。故人につける霊号は、もともとはその徳をたたえる称名(たたえな)としての意味もありましたが、今日では生前の身分に関係なく、名前の下に「命(みこと)」、男は「大人(うし)」「彦(ひこ)」、女は「刀自(とじ)」「姫(ひめ)」等をつけることが一般的です。 また、並べ方については、御霊舎の中に父母、祖父母、曽祖父母(もしくは高祖父母)までを並べてまつり、古くなった順でおとくに納め、年祭の時に取り出すようにします。
合祀祭(ごうしさい)
五十日祭(地方によって百日祭または一年祭)が終わった後、故人の御霊を祖先の霊と同様におまつりするために仮御霊舎から御霊舎に遷すおまつりです。 故人の霊璽をおとくという白木造りの箱に納め、御霊舎に遷してからは、毎日のおまつりや年祭の他、年中行事、人生儀礼の折などに家の祖霊としておまつりします。